私は元来、しゃべりに自信がありませんでした。
最初は、新聞を読んだり、得意先の担当者の趣味本を読んで無理やり話を合わせたりしていました。
しかし、新聞や、天気などの月並みな話題は誰でもしっている事で、面白くもなく、
全然盛り上がりません。
また、昨日今日で得た趣味の知識など、相手にとっては少しも面白く無いものなんです。
無理に、舌をカラカラにして一生懸命にしゃべっても、営業成績は一向に上向かず、しまいには
居留守を使われることもありました。
そこで、自信を無くしました。
自分はしゃべりが上手くなく、営業には向いていないと思いました。
そんなとき、友達とゆっくり飲む機会がありました。
その、友達は高校時代からの友人でした。
彼はとても雄弁で話題に尽きる事無く、また色々なことを知っていました。
大抵は食事などをすると、彼の方が一方的にしゃべる事が多く、また話も面白いものでした。
しかし、その日、彼は私の営業についての悩みを真剣な顔で一生懸命聴いてくれたんです。
あまり、自分の話をしないで、しかも真剣に聞いてくれました。
それで気が付くと私は、仕事のこと以外にも色々な事をしゃっべていました。
凄く充実した時間に思えました。
飲みおえて、彼と別れ一人で歩いている時にふと気付いたんです。
そうか!
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